蜂蜜生せんべい 田中屋

愛知県知多半島銘菓 半田のおみやげ 生せんべいといえば 田中屋


抹茶味を開発後、田中社長は、先代から常に言われていた「広告とか宣伝をするくらいなら、いい材料を使え」という言葉の意味をまさに実感する日々だと言います。実際、抹茶味は、ホームページでの発売開始の紹介はしたものの、その他の宣伝は一切することなく順調に売り上げを伸ばしています。

「先代は、『美味しいものをつくっていれば、いやでも拡がっていく』と常日頃から言っていたのですが、本当にそうでしたね。私としては実は宣伝をしなかった一番の理由は、興味本位で食べた人ががっかりするのが怖かったから(笑)。それまでの固定客が、抹茶味を試してくれて、自然に『これもいい味だね』と広まってくれればいいと思ったのです。そうでなければ、伝統をこれからもつなげていくうちで出す商品ではないだろうという思いもあってね」

「その伝統をつなげていくことに、これからも貢献できるように、常に鮮度のいい「田中屋スペシャル抹茶」を提供し続けることが私の使命だな」

「その気持ちが本当にうれしいね。川口さんが提案してくれたから、川口さんがいたから、生せんべいの抹茶味は、今、皆さんに愛される総本家田中屋の一つの顔になったんです。川口さんがいなかったら、おそらくやっていないよ。必ずいいものを持って来てくれると信用できるところがあって初めて、チャレンジというのはできるんだから」

伝統の生せんべいと西尾の抹茶の夢の共演は、実は、伝統をさらに高めるいいものをつくり出したいという熱い心を持った人たちの夢の共演でもあったのです。